<設立趣旨>

 日本三景のひとつ松島湾は、多くの島々により波浪などから守られ、縄文の時代よりアマモが群生し、海藻類、貝類、魚類など豊富に海の食材が存在することによって、多くの民が集落を作って生活していたことが確認されています。長い時間を経た現在に至っても、多くの魚類、海苔、牡蠣、昆布、若布など多くの栄養分溢れる海産物の宝庫と呼ばれてまいりました。しかしながら、この度の東日本大震災により松島湾内のアマモ場は壊滅的に流失しており、松島湾に於ける底質、水質、及び生物環境に大きな環境の悪化が心配されております。皆様もご存じのとおりアマモ場は、海水及び海底を浄化し、魚族の産卵場であったり、隠れ場であったり、特に幼稚魚の育成場として重要な役割を果たす「海のゆりかご」と言われています。かつて、昭和の高度成長期以前には、ジャマモクと呼ばれるほど松島湾一帯にアマモが密生しており、豊かな海の象徴でありました。

 この度のアマモ場の流失は、海岸漁業へ与える影響が甚大と懸念され、日本三景松島の自然環境保持の面からも一刻も早いアマモ場の再生が急務と考えられます。

 私達には、後世までこの豊かな海を残していく義務が存在します。漁業者のみならず、海を利用する皆様、そして市民の皆様も一緒になって「再生する松島湾」を考え、行動してまいりたいと存じますので、是非、趣旨をご理解いただきまして、ご賛同頂きますようお願い申し上げます。

 

                    平成24年 2月 1日 

                    松島湾アマモ場再生会議 会長 桑原 茂


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会規約
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